ワールドタイムとは何を表示する機構か
狭義のワールドタイムは、基準となる現地時刻に対し、世界の代表都市の時刻を同時かつ継続的に示す機構です。典型的な文字盤には中央の時分針、都市リング、24時間リング、昼夜を分ける明暗表示があります。都市名は時区を探すための索引で、実際の時刻は各都市に対応する24時間目盛りから読みます。
都市リングが示すのは、都市そのものではなく、その都市が代表するUTCオフセットです。東京なら通常UTC+9、ロンドンなら標準時にUTC+0という関係です。都市名の隣へ「1」が来ていれば午前1時、「13」が来ていれば午後1時。12時間表示だけでは曖昧になる午前と午後を、24時間表示が区別します。
「Worldtimer」という名前だけでは決められない
ワールドタイム、ワールドタイマー、ユニバーサルタイム、コスモポライトといった呼び名は、業界全体で一つの定義に統一されていません。24都市を一望する古典的な方式、都市を選んで現地時刻へ切り替える方式、ホームとローカルの二地点だけを示す方式が、近い名前で売られています。
Orisの取扱説明では、Worldtimerという名称の機構がT1の現地時刻とT2のホーム時刻を別々に表示し、現地時刻をプッシャーで一時間ずつ動かします。旅時計としては理にかなった設計ですが、24都市を同時に読む古典的ワールドタイムとは別の構成です。文字盤の都市名や商品名だけで判断せず、公式機能表と取扱説明書で表示範囲を確かめる必要があります。